レアルマドリード情報

世界一偉大なクラブ、レアルマドリードについて書いています

来シーズンのマドリーメンバー

ヨーロッパ各国のサッカーは完全に中断しており、フランス、オランダは今シーズンの終了を決定した。

ラリーガも何日にトレーニングを開始して云々と報道されているが、今シーズンが開催される可能性は非常に低い。テレビ放映収入が1000億円失われると言われており、スペインクラブに与える影響は甚大だ。政府、銀行からの支援がないと下部クラブは潰れてしまう。日本にいる我々は傍観することしかできないが、1つのクラブも破綻しないよう、政府、リーガ機構には対応してもらいたい。

 

来シーズンが何月から開催されるかわからず、選手の移籍市場がどうなるかも予測できない中でマドリーの来シーズンについて考えるのはなかなか難しい。特にマーケットの行方はわからない。

推測できるのは

1.移籍が少ないこと

2.移籍金の大幅な下落

世界中が国境を封鎖、移動を制限している中で、国をまたぐ移籍、国内を移動する移籍は社会的に容認されないだろう。選手も望むとは思えない。

移籍金は確実に下がる。しかも70%くらいは一時的に下落しても不思議ではない。一人の選手の移籍に100億もの金をつぎ込むのは、クラブの財政的に不可能だし、国民生活が我慢と苦しくなっている状況では猛反発を喰らうのは必死だ。クラブの大幅なイメージ低下、下手したら暴動にまで発展しかねない。

世界の中でもトップクラスに裕福なレアルマドリードでもあっても来シーズンは小さな移籍しかおこらない。

ムバッペは2022年の契約満了まで動くことはないだろう。もし動くならパリが安く売ってくれるしかない。その可能性はほぼ0%。ビックネームを獲得することは考えにくい。既存の選手をベースに、有望な若者に投資していくここ数年の戦略はより顕著になるだろう。

10代のビニシウス、ロドリゴ、レイニエルに50億投資したようなことは数年間はない。高くても5億くらいには落ち着きそうだ。

28歳のアザールに100億投資したものの、全く活躍できず今シーズンを棒にした事実を鑑みれば、10代の有望な若手を中心に投資していくのは非常に合理的だ。また移籍市場が高騰するようなことがおこっても、戦略を変える必要はない。

カセミロ、バルベルデ、バラン、ウーデゴール、アセンシオ、ビニシウス、ロドリゴ、久保の活躍をみれば正しい道を歩んでいるといえる。

カンテラーノの、カルバハル、ハキミ、レギロン、ナチョ、ルーカス、彼らがレンタル先で鍛えられ、主力となるのも同じだ。

来シーズンも、若手有望、カンテラーノがトップチームに加わることになり、より顕著に若手へのシフトが進むと予測している。

早く疫病が終わり、サッカーを楽しめる日がくることを待ち望んでいる。

 

 

クラシコ予想スタメン

カタルーニャ自治州の政情不安により延期されたクラシコが2週間後、カンプノウで開催される。

延期されたのはマドリーにとって幸運だ。10月のクラシコだったら勝てる可能性はほぼなかった。チームとしてまとまり内容・結果ともに好調の今なら勝てる可能性は非常に高い。

予想スタメン

GK courtois

DF carvajal varane ramos mendy

MF casemiro valverde kroos modric isco

FW benzema

4-3-2-1 

ジダンは重要な試合では普段とは違うメンバー・システムで戦うことがある。モドリッチが復調し、バルベルデの台頭を考慮すると前線を1枚減らして中盤を厚くするのではないかと思う。

ミラン黄金期のアンチェロッティが好んだ「クリスマスツリー」システム。ポゼッションで優位に立つことができる。バルサはポゼッションを軸としたスタイルからカウンターを取り入れたやり方に変わっているものの、ポゼッションで優位に立たれると点を取るのは難しくなる。

仮にバルサにボール保持されてもリトリートしてスペースを消せば点を取られるリスクはほとんどない。今のバルサには引かれた相手を崩すだけの力はない。気をつけるのはメッシだけだ。

FWを削ってもマドリーのカウンターの切れ味は鈍らない。ベンゼマ、メンディ、バルベルデ、カルバハルで攻撃すればバルサは破壊できる。

「クリスマスツリー」システムはサイドのスペースが空くことになるが、カルバハル、メンディの両サイドバックが高い位置を取れば問題ない。

メンディのスペースへのフリーランニングの動きは質が高いのでイスコの「魔法」とベンゼマの超一流の技術で活きる。守備もマルセロより安定する。

カルバハルの右サイドはバルベルデとモドリッチの絡みで幅が広がる。バルベルデの上下運動が効果的なのはPSGとの試合で実証済みだ。

asの予想スタメンはイスコがトップに入るロンボで、バルベルデではなくロドリゴをスタメンにしている。

https://youtu.be/AJBvMRAVucI

アザールが離脱してロドリゴスタメン現実的にあり得る。モドリッチ先発ならバルベルデと思うが、普段通り行くならasのメンバーになりそうだ。

ベイルはもう終わってるので先発はない。冬に中国に行くだろう。いなくても全く問題ない。

マルセロも怪我が多く運動量が低下しているので来シーズンはアディオスすることは間違いない。カンテラーノのレギロンが長くプレーすることになるだろう。

モドリッチ、バルベルデ、イスコの同時起用が実現するかどうか…楽しみだ!

スコア予想は

1-4

マドリーGANAR

VAMOS 1 2 y 3  MADRID!!

Plantillas del Barça y Real Madrid

 

レガネスに快勝、冬の移籍について

レガネスに快勝

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5-0、内容・結果ともに完璧なパフォーマンスだった。

アザールもここにきてコンディションが良くなりチームにも溶け込んでいる印象を受けた。チェルシー時代の個人で突破してゴールするようなプレーはまだ披露できていないものの、試合を重ねれば重要な選手であることを証明してくれるだろう。

ベンゼマはさすがとしか言いようがない。ロナウドがいたときは黒子に徹し、アザールが来てからは自分が中心となり彼がプレーしやすくサポートしている。前線からの守備をタイトで非常に良い。シーズンが佳境を迎えるときには今の好調さを維持してもらいたい。間違いなく鍵となる選手だ。

ヨビッチはようやく得点を決めてホッとしているだろう。DFを背にしても競り負けないフィジカルの強さと足元の技術はベンゼマの後継者として申し分ない。出場時間が短いが、これから得点を決めていくことに疑いはない。1週間で3試合戦っていくスケジュールが続くのでヨビッチが活躍してくれないと困る。次のベティス戦でもまたゴールを決めてほしい。

ロドリゴはここにきて一気にレギュラーポジションを獲得してきている。サントスにいるころからビニシウスよりロドリゴのほうが活躍できると思っていたので驚きはない。戦術理解度は高く、スピードもあり、ドリブルで相手を抜ける力もある。決定機の場面でも落ち着いている。ゴールに近いとき・離れているときにどういうプレーをすればいいのか心得ているのが素晴らしい。ビニシウスのほうが技術的に優れているが実戦的なのはロドリゴだ。ビニシウスは曲芸士を止め今何をすべきかは理解することが肝要だ。いくら相手を2人華麗に突破したとしてもゴールに直結しなければ意味はない。現時点でロドリゴのほうが期待できる。

今日の試合を継続できるようベティス戦でも結果を残してもらいたい。ジズーはさすがだ。

冬の移籍

誰が放出されても誰も来ることはないだろう。来夏、キリアン・ムバッペを獲得しなければならないし、チームにいる選手より優れた選手はマーケットに出ていない。トッテナム・ホットスパーのエリクセンがモドリッチ、イスコ、クロース、バルベルデ、ハメスより良い選手とは思えない。

ベイルの去就がまた騒がれている。個人的に今夏に移籍しなかったのが本当に残念だったので早急に放出すべきだ。怪我が多くサラリーに見合った仕事をしておらず、リーダーとしての素質はまるでない。フィジカルを全面に打ち出したプレースタイル自体が好きじゃないし、パーソナリティも好みではない。

アセンシオが長期離脱したことでペレスが強制的に残留をさせたというのが本当かどうか別として、ベイルがいてもいなくてもマドリーは何も変わらない。ロドリゴ、ルーカス、ブラヒム、ビニシウス、ハメス、イスコ…と4-3-3の右FWをできる選手は山のようにいる。若手選手成長のためにも冬に放出するのが得策だ。

ペレスは冬のマーケットで選手を放出、獲得することを好んでないが、ベイルは別だ。冬のマーケットが始まる前、延期になったクラシコを待たずして放出を公式発表して陣容を固めたほうがいい。ベイルがいなくても今シーズンのマドリーは確実に成長し何かしらのタイトルを獲得できる。

 

移籍市場が終了…

変革なし

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今シーズンの市場も流言飛語が飛び交い、サッカーファンをおもしろくさせてくれた。ネイマールは結局パリに残ることになったものの、「明日バルサに移籍する」「マドリーがネイマールを横取り」「パリは3億€の移籍金を要求」…と日々真偽不明の情報が飛び交っていたのは楽しませてもらった。

マドリーは久しぶりの大物、アザールを獲得したものの変革は行われなかった。むしろアンチェロッティ時代に戻ったような顔ぶれになったのには驚いた。ベイルは中国への移籍が決まると思われていたが残り、ハメス・ロドリゲスもナポリかアトレティコに移籍することが濃厚と言われていたなかで残留したのは率直に予想しておらず驚いた。

中盤もポグバがだめならエリクセン、ファンデビーク辺りを獲得するのかと思いきや誰も来なかった。

GKは最終日にケイロル・ナバスがPSGに移籍し、1年ローンでアレオラ獲得が決定した。クルトアよりナバスのほうが能力が高いと思っているので残念だ。SNSを通じてみる実直な人柄も好みだったのでパリでの活躍を期待したい。CLで早速激突するのでそのときは眠っていてほしい。

ジダン解任からペレス辞任へ

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リーガを3試合消化して1勝2分の結果となっている。負けていないことだけが唯一ポジティブなだけでプレーは低調で昨シーズンからの変化はまるでない。勝っても負けても楽しい試合を観たいと思っているが退屈でしかない。サイドからクロスを上げるだけだし、ポゼッションも中途半端、個人での輝くプレーも少ない。ベルナベウでの初戦はバカンスシーズンとはいえ観客席は空席が非常に多かったのもうなずける。マドリディスタをワクワクさせるような選手・内容ではない。

今シーズンは過去数年と比べてタイトル獲得予想をするのは難しい。CLはない。リーガ、コパのいずれかなら可能性はある。出戻りしてきたハメス、戦力外だったベイルの復活、カセミロのシーズンを通しての活躍と代役バルベルデの台頭、アザール、ヨビッチといった新加入選手の台頭、4つの成功要因がうまくいけば大化けする可能性はある。できなければジダン解任の可能性は十分にあるだろう。

ジダンが辞めればモウリーニョが就任することになり、混沌とした状況になることは間違いない。モウリーニョはトップレベルで指揮をできるだけの力はもうないからだ。

今シーズンはペレスにとって非常に重要になると思う。ジダンの失敗はペレスの首に直結する。さすがに火中の栗を拾ってくれたジダンを早々に解任して会長の椅子が続くのは虫が良すぎる。またジダンの解任は2季連続の無冠を意味しているといっても過言ではないのでジダンの解任とペレスの辞任はセットだと考えていいだろう。

4年前なら現陣容でスペクタクルでタイトルが獲得できると期待できるが、時間が経過した現在ではどっちに転ぶかわからない。正直、試合見てもワクワクしないから厳しいかな…。ジダン監督にしかできない「マジック」に期待するだけ…。

代表期間空けにはCLでパリ、リーガではセビージャと戦うことになるので、そこで結果を残せれば内容も向上してチームは軌道に乗りそうだ。2連敗するようなことがあれば…一気にクライシスに陥ることになる。

アンチェロッティ、第一次ジダン時代のような最後の最後まで手に汗握る試合展開をみせてくれるようになることを一応期待しておこう。

Gareth Bale

変革・放出

モドリッチ、アディオス

昨シーズン、CLで活躍したアヤックスのセントロカンピスタ、ファンデビーク獲得間近となっている。まだ若く攻撃センスに優れた選手で得点力アップに繋がることになるだろう。

ポグバの獲得はこれで消え去ると思いきや、そうではないようだ。ファンデビークと同時にユナイテッド側と交渉は続いている模様。2億€もの移籍金をユナイテッドが要求しているようで獲得できるかどうかは不透明だ。

どちらにせよ8月31日まで選手の入れ替えは続くことになる。

マドリーの中核を担ってきたモドリッチですら去就がどうなるかわからない。契約延長したクロース、イスコ、カセミロも同じだ。プレシーズンのトレーニングでサボったり調子が上がらなければ容赦なくマーケットに放り出されることになる。

今のところ放出すべきな選手は以下の通り。

  • ベイル
  • マリアーノ
  • ハメス
  • モドリッチ

この4人はビッグクラブへ移籍することになり、マドリーはFFPをクリアすることになる。

モドリッチはバロンドールを獲得してからモチベーションが低下している。体力的な衰えも隠せない。放出するなら今だ。ベイルように売りどきを逃してはならない。彼のプレーはエレガントでマドリディスタの心を掴んでいるとはいえ、マドリーは常に勝ち続けなければならない。止まることは1ミリたりとも許されない。どんな選手であれ勝つためならあらゆることをするのがマドリーだ。インテルが昨年から興味を持っているのでインテルに行くのではないかと予想しておく。

ルーカスはアセンシオが長期離脱したことにより残留するだろう。彼は必死にアピールしているし、ある程度計算できる選手だから放出するべきではない。

上記の4人以外にも主力選手が急転直下放出される可能性はある。ひょっとしたらカピタンも…とは思っている。

変革が必要なのは明らかな中、絶対的存在は誰もいない。あと1ヶ月何が起こるか注目しておく。

Modric - one of Croatia’s major talents - taking in defeat.

 

ロドリゴ・ゴエスの可能性とジダンへの疑念

アセンシオの不運な怪我

毎年恒例となった、インターナショナルチャンピオンズカップが終わりマドリーの選手たちはマドリードに戻った。プレシーズンだから勝敗は関係なく、選挙たちのコンディション向上と新シーズンに向けての戦術が深まればいい。

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最悪だったのは、マルコ・アセンシオの前十字靭帯断裂という大怪我になってしまったことだ。アーセナル戦でオーバメヤンと競り合ったとき芝生に足を取られ断裂してしまった。不運としか言いようがない。今シーズンは彼が主役となり活躍することを楽しみにしていたのにまさかシーズンを棒にふるような大怪我になってしまうとは…。シーズン中に早く復帰できたとしても3月になるとのこと。ただ選手生命を脅かすような深刻な怪我なので焦らずじっくり回復させてほしい。将来を有望視されていた、カンテラーノ、ヘセロドリゲス は前十字靭帯断裂をしてからスピード、技術ともに下降してしまった。アセンシオも以前と怪我前のようなプレーをするのは厳しいだろう。ブラジル人ロナウドのように2度も靭帯断裂しながらも活躍したケースもあるので医師やフィジオとコミュニケーションをとりながら回復後どういうプレーをしていくのかイメージしながらリハビリしてもらいたい。スピードが衰えるならより前方でのプレーになるかセントロカンピスタになるか、どちらも可能だ。どちらにせよ、まずはしっかり怪我を回復させメンタルを充実させてほしい。Animo!Asensio! 

ロドリゴの右サイドでの可能性

アセンシオが今シーズン絶望となったことで誰が彼の穴を埋めるのか注目される。移籍濃厚だったハメスロドリゲスが残留するといった報道があり新戦力は獲得せずに現有メンバーで補っていく方針なのだろう。といってもまだ不確定だが。

現有メンバーで可能性を感じるのはロドリゴゴエス。

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もともとビニシウスと同じく左を主戦場とする選手だが、アザールがいるため居場所を探すべく右でプレーしている。

バイエルンとアトレティコの試合をみる限り右でも遜色なくプレーできている。ドリブルで2人を交わしてカットインするのは迫力あるしバスを出すときの視野も広く、トランジションも早い。何よりゴールのセンスがあるのがいい。自ら得たフリーキックを決めたのはゴラッソ!だったし、シュートもゴールへの匂いを感じる。まだ18歳でヨーロッパでのプレー経験がないとはいえ飛躍を感じさせる選手だ。

一方でビニシウスは右サイドでのプレーは不慣れせいか低調だ。どうにも昨シーズンのようなハングリーな感じが見受けらないのが気になる。左でプレーできないのが不満なんのわからないが、このままだと今シーズンは出場機会を減らすことになる。ビニシウスはゴール前でのプレーが未熟で不必要なプレーが多いところが欠点。ロドリゴと比較した場合世界最高の選手になれる可能性があるのはビニシウスではなくロドリゴというのが評価。ロドリゴのほうが技術を兼ね備えつつシンプルにプレーできゴールを奪えるのがいい。ビニシウスもまだ19歳なので昨シーズンのように活躍してもらいたい。

ジダンは何を目指しているのか?

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ジダンは3月11日に再就任したときの会見で「変化が必要だ」と言った。ジズーにかかわらずすべてのマドリディスタが新しいプロジェクトが必要なことはわかっていた。クラブが、ヨビッチ、アザール、メンディ、ミリタオとジダンの要望に沿った即戦力を獲得したのもそのためだ。

しかし、プレシーズンの3試合では期待していた変化はなかった。メンバーは昨シーズンとほぼ変わらず、システムも4−2−3−1、4−4−2を試したがどういうコンセプトで戦っていくのか明確な答えをピッチ上で披露できずに終わっている。

ジダンは選手をまとめるのは超一流だが、戦術の引き出しに乏しいというのは現地スペインでも言われている。プレシーズンだとはいえ、昨シーズンとの違いがわからないような戦いをみせられると大丈夫なのかと思ってしまう。実戦が始まれば変わるのかもしれないが、今のような試合内容が続けば第2次政権は短命で終わるだろう。

次のプレシーズンマッチは、ドイツでスパーズとバイエルンとの2戦があるのでじっくり試合内容を確認したい。

★★

最後にアトレティコマドリーが1億2600万€で獲得した、ジョアオ・フェリックス。めちゃくちゃいい選手。19歳のトップチームデビューしてまだ1年の選手に1億€以上の移籍金払うなんてありえないと思ったが、アトレティコいい買い物した。間違いなくクリスティアーノ・ロナウドのようなスター選手になる。プレーをみていて楽しい。ワクワクさせてくれる。ムバッペ、ビニシウス、ロドリゴ、フェリックス、そして久保。将来のスターたちが続々とビッククラブに移籍しているので今シーズンも楽しみだ!

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プレシーズン開始

昨シーズンのイメージ払拭と久保加入

19-20シーズンのプレシーズンが始まっている。昨年はジダン辞任、ロペテギがスペイン代表監督を電撃的に解任され就任したもののクラシコで惨敗によりわずか3ヶ月で解任、後任はカスティージャの監督だったソラーリが暫定就任した。チームを立て直し正式就任したものの年が変わってからは不安定な戦いが続き、1週間でクラシコで負け、CLでアヤックスに敗退してソラーリは過去の人となってしまった。その後モウリーニョの就任が有力視されたものの、ジダンが1年もせずに戻ってくることになるという、ジェットコースターのようなシーズンとなった。

シーズンが終わってからは新加入選手の獲得ラッシュが続いた。フランクフルトからFWヨビッチ、チェルシーのFWアザール、リヨンからDFメンディ、サントスからFWロドリゴと1ヶ月でお披露目された。シーズンが終わってから久しぶりの大物加入が決まったことで、マドリディスタは昨シーズンの最悪なイメージは払拭され、新シーズンへ向けワクワクと期待が高まることになった。

7月9日にカナダ・モントリオールで始まったトレーニングでは連日ダブルセッションが行われ厳しい練習となっている。

印象的なのはマルセロ。

昨シーズンはフィジカルコンディションが良くなく、画面越しでも体重オーバーであることがわかった。ロペテギ時代は孤軍奮闘していたが、ソラーリに変わってからは相性の悪さからか急激にパフォーマンスが低下していた。

それがプレシーズンの様子を見る限り体が一回り小さくなり体が絞られていることがはっきりとわかる。asの記事でもマルセロの体重が6キロも落ちて鍛えられていることが紹介されている。

as.com

新加入のフランス人メンディとの競争、ジダンが戻り低下していたモチベーションが高まっていることがプラスに働いている印象。また、ビニシウス、ロドリゴ、カセミロ、ミリタオとブラジル人が2人増え5人になったことも好影響を与えているのかもしれない。異国で同じ文化背景を持った者同士が集まると仲良くなるものだし、サッカーに限らず生活面でもプラスに働く。今年のマルセロはやってくれそうだ!

そして、我々日本人にとって忘れてはいけないのは久保建英のマドリー加入だ。

www.realmadrid.com

マドリー公式ホームページでも久保特集は頻繁に公開されており、マドリーがアジアマーケットを意識していることが窺える。スペインメディアでも久保のことを盛んに取り上げており「すぐにトップチームで起用できる!」「ビニシウスと同じエリート路線!」といった、煽り記事が書かれている。日本の大手既成メディアでも「久保がクロースからパスされベンゼマのゴールをアシストした!」と練習の一コマを大げさに報道されていることから、久保が移籍したのがどういう場所なのかサッカーに詳しくない人でもわかることだろう。

日本人マドリディスタとしては久保加入は率直に嬉しいし、トップチームで成功してほしい。今季コパ・デル・レイの試合で出場することになるだろうから、そのときはお祝いだ。トップチームの試合に出るだけでも大変なのがレアルマドリーなので、日本人、いやアジア人としてはじめてマドリーのトップチームで出場したとなれば素晴らしいことだ。

ただ、久保よりマドリーがどういうプレーをして勝ちタイトルを獲得することのほうが遥かに重要だ。中心選手となるであろうアザールがどれほど活躍できるか鍵になりそうだし、CL3連覇という偉大な記録を達成したジダンがクリスティアーノロナウドがいないチームを再建し、またタイトルを獲得できるのかどうか興味は尽きない。

同じ日本人だから久保への興味は高くなるものの、基本的に今季マドリーが新しい時代へと進むなかでの一つの要素という位置づけだ。彼への期待値は高くなっているが、メディア、マドリディスタからのプレッシャーに負けず、活躍してほしい。

ベイルの去就

ベイルは、フロント、監督、マドリディスタから見放されているにもかかわらずプレシーズンに帯同しているのが不思議でならない。ベイルと代理人はマドリーでハッピーであり残留することをメディアで発言しているが、真意がわからない。2000万€近いサラリーのため?家族がマドリーの生活を好んでいるから?それとも意地?真実はわからないが、いずれにせよ残ってもベイルの居場所がないことは明白だ。もし残ったとしてもジダンが起用することはないし、マドリディスタから支持されることはまずない。

個人的にもベイルのプレースタイルは好きじゃないし、ファンに向けてのメッセージもほとんどないため早く他のチームへ移籍してもらいたい。

状況が複雑になっているのは、昨シーズン、ユナイテッドに移籍させなかったペレスの失策だ。移籍期間中に解決策を探し出し放出してもらいたい。

ポグバかそれとも…

新シーズンの最後の補強ピースとなるのがポグバ。ジダンが獲得を熱望しているのは周知の事実であり、アザールよりも優先順位は高かったとの報道もあったくらいジダンはポグバを求めている。

ペレスはポグバの代理人ミーノ・ライオラのことを好ましく思っておらず獲得をするのを躊躇していたようだが、ジダンからの要望に圧され移籍交渉を行っているそうだ。

問題はユナイテッド側がポグバ移籍をまったく容認していないこと。選手、マドリー側は条件面で合意しているものの、ユナイテッドがネイマールに次ぐ移籍金を払うことを求めているため交渉は進んでいないようだ。プレミアリーグの移籍期限が8月6日までと期日が迫っているため、移籍が実現するかはわからない。

個人的にはポグバよりカンテラーノを登用してほしい。レンタルで移籍しているオスカール、カスティージャのフランチュ、フィダルゴ、セオアンと有望な若手がいるので彼らにチャンスを与えてもらいたい。カンテラから上がってきた選手が活躍するのをみるのは嬉しいし、ワクワクする。

また現有メンバー、イスコ、モドリッチ、クロース、カセミロ、バルベルデと(セバージョスはアーセナルかスパーズへの移籍がほぼ決定している)世界トップレベルのセントロカンピスタが揃っているので、ポグバを莫大な金をかけてまでとるメリットは感じない。アセンシオ、ブラヒムも中盤でプレーできるのも大きい。昨シーズンの汚名を晴らすため選手たちのモチベーションも高いだろうから、中盤は外からではなく今いるメンバーで戦ってもらいたい。

21日のバイエルンとのプレシーズンマッチ初戦で、どのようなコンセプトでプレーするのかを注目したい。新シーズンがはじまるのが待ち遠しい。

Estadio Santiago Bernabéu II, Madrid, 20150427