レアルマドリード情報

世界一偉大なクラブ、レアルマドリードについて書いています

継続路線と大きな変更

9番の補強とコバチッチの穴埋め

アトレティコに負けた。00年から決勝では一度も負けたことがない記録が破られた。決勝で負ける姿をみたことなかったのでショックだ。

前半の内容は今季を期待させるようなハイパフォーマンスを披露してくれた。とくにベイル、ベンゼマはロナウドがいなくなったので、活き活きとプレーをして「自分が主役になって得点を決めるぞ」という気概を強く感じることができた。

後半はマドリーだけでなくアトレティコもパフォーマンスが低下したが、シーズン開幕前なので当然のこと。マドリーは良質なポゼッションができず四苦八苦していた。カセミロが退いてからは攻守のバランスが崩れ、アトレティコに好き放題されてしまった。同点弾と3点目は完全に守備を崩されており、カセミロの重要性とアトレティコの今季の飛躍を感じた。

ロペテギは試合後、「負けたからといって何かしらの変更があるとは思えない」と発言しており、ペレスら経営陣にこれ以上の補強をするポリシーがないことを示唆した。

この発言は裏を返せば補強を求めているということだ。asにも同様の記事があった。

en.as.com

9番とコバチッチが抜けたMFを求めていることは明白だろう。

レバンドフスキ、イカルディ、ロドリゴ・・・と名前は挙がっているがどれも現実的なオプションではないだろう。イングランドは市場が閉まり、イタリアも17日で閉鎖となるので各クラブとも放出する可能性は低い。ロドリゴは移籍金が8000万€と高額なため動くことはないだろう。

昨年の活躍と現実的なオプションでいえば、リヨンのマリアーノになる。

 

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マドリディスタならご存知の通り、2年前はトップチームで活躍したカンテラーノだ。昨年はリーグアンで18ゴールの成績を収め、9番タイプなのでベンゼマの控えとしては申し分ない。マリアーノ自身もTwitterでasの"マリアーノはベンゼマの控えを望まない"を引用して、「マドリーの誘いには断れない」と記事を否定しているため、オファーがあればすぐに移籍は決まるだろう。

ボルハ・マジョラルは残念ながらトップチームで生き残るだけのポテンシャルはない。マドリーを出て違うチームでプレーしてもらいたい。

コバチッチの代わりはカンテラーノになりそうだ。

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ウルグアイ人のバルベルデが穴を埋めることになる。プレシーズンでいいプレーを披露していた。どれくらいできるかわからないが、カセミロのポジションを奪うくらいのプレーをみせてもらいたい。

マドリー攻撃への比重が高く個人で守備をカバーしないといけないので、求められる能力がハイレベルで難しい。カセミロと同じような能力を持つ選手はカンテくらいしかいないので、内部に解決策を求めるのは間違っていないと思われる。

何かしらの変更は必要

アトレティコに負けてわかったのは

  1. ロペテギは良い仕事をしていること
  2. 何かしらの大きな変更がいること

この2点だ。

誰が監督になってもジダンが築いた黄金期を継続するのが難しいことは最初からわかっていた。ロペテギは消去法で選ばれたが、非常に良い仕事をしている。プレシーズンから選手からの信頼を得ているのがわかるし、ロナウドが抜けた穴を埋めるため、ボールを保持して、攻守の切り替えを早くするコンセプトをすでに選手たちに落とし込んでいる。アトレティコに4点も取られ負けたことで彼への信頼が揺らぐことはない。

基本的な路線は継続すべきだが、何かしらの変更は必要だ。普通のチームには今のままでも勝てるが、アトレティコやバルサと戦って勝つのは難しい。全部をいじって変えるのではなく、アンチェロッティが攻撃のときは4−3−3で守備のときは4−4−2へスライドさせたような戦術的な何か。

試合後の記者会見でロペテギも何かしらの変化が必要なことは発言していたため、これから変化をみることができるだろう。

それが大型補強による変更なのか戦術的な変更なのかはマーケットが閉まるまでわからないが、ペレスが数シーズンの成功を継続すると明確に言っているので補強による変更はないだろう。

厳しい船出となったが、この敗戦を糧に前へ進んでもらいたい。そして、シーズンが終わるときにはジダンとロナウドがいたころより魅力的で成功したマドリーになることを願っている。

 

スーパカップの勝敗で補強が決まる

アトレティコとのデルビ

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日本時間の明日4時、エストニアのタリンで今季初の公式戦が始まる。相手は同じ首都にあるアトレティコ。場所を変えてのデルビとなる。

ジダンとロナウドが抜け、ロペテギが就任してまだ1ヶ月だが、新チームのポテンシャルを試す絶好の試合になることは間違いない。各選手とも「やっぱりロナウドがいないとマドリーは勝てない」と思われたくないだろうから、モチベーションは高い。特に、ロペテギから新しいエースとされたベイルは気合十分だろう。楽しみだ。

プレシーズンのユナイテッド、ユベントス、ローマ、ベルナベウでのミランをみると、試合を重ねるごとに選手のコンディションは上がっており、ボールを保有し攻守の切り替えを早くするコンセプトは浸透しているようにみえた。セバージョス、アセンシオ、ビニシウスといった若い選手たちも必至にアピールして印象的なプレーを披露してくれていた。

ジダンが辞任してからは、今シーズンのマドリーはタイトル無冠で終わる可能性が高いと考えたが、昨年より選手たちの高いモチベーションが映像を通じてでも伝わり監督と選手の一体感を感じることができるので期待が日に日に高まっている。

負ければ補強に動く

移籍市場が閉まるまで約2週間はある。スーパーカップの結果次第で補強戦略は変わってくるだろう。

勝てば補強はなくこのままシーズンをむかえる。モドリッチの去就が騒がれているが、数シーズン前のカピタンと同じく年俸の釣り上げを狙っている可能性が高いので出ていくことはない。

負けた場合は違ってくる。9番の補強は現実的になり、中盤の補強も考えられる。ロペテギがペレスに補強のリクエストをせずとも、ペレスは独断で動く。そこで両者に軋轢が生まれベニテスのように半年で解任される可能性は現実的になる。

まだ選手のコンディションや戦術は整っていなくても、重要な試合で負けると一気に転落するのがマドリーだ。リーガとCLは始まっていないが、黄金期を築き上げた2人のレジェンドが去ってから初めてのタイトルがかかった戦いなだけに例年より重要度は増している。

予想スタメンは、4−3−3

GK ケイロル・ナバス

DF カルバハル カピタン ナチョ レギロン

MF クロース イスコ セバージョス

FW ベイル アセンシオ ベンゼマ

 

マルセロ、モドリッチ、バラン、カセミロは合流が遅れたためコンディションを重視したメンバーになると予想。カセミロだけは少し早く合流したのでスタメンに選ばれるかもしれない。

話題のGKはナバス一択。クルトアは合流して間もないのでまだ選ばれないだろう。

さあ、明日の朝は応援しよう!

HALA MADRID! Y NADA MAS

 

 

ガラクティコスからチームワークへ

現有戦力の維持と継続

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今夏はワールドカップが開催された影響で、移籍市場は停滞していた。ようやくワールドカップが終わってから動き出した感がある。

7月27日現在、マドリーの移籍市場での動きは穏やかだ。放出されたのは、ハキミとロナウド。新加入は、ルニンとオドリオソラ、ビニシウスとなっている。

ロナウドの後釜としてアザールの移籍交渉がチェルシーと行われているが、チェルシーは2億€の移籍金を求めているのに対し、マドリーは1億3000万€以上の提示はなされておらず、交渉は進んでいない。

マドリーは2億€もの移籍金を払うことはまずない。ペレスは新加入選手たちのプレゼンテーションで、移籍市場の変化と過去数年の成功した路線を継続することをマドリディスタに明らかにしている。

もちろんペレスは必要とあらば多額の移籍金を支払ってでも獲得するだろうが、クラブの財政と経済的安定を揺るがすような出費をすることはない。

ジダンが監督の最終年の市場ではベイルを放出してムバッペを獲得するべく、1億8000万€をモナコに提示したそうだが、選手本人はPSGを選択したため実現しなかった。

ペレスとしては、アザールに2億€もの価値はないと判断しているのだろう。確かに、ロナウドを1億€で放出して、彼のような能力がない選手に倍の移籍金を支払うのは間違った判断だ。

ロナウドの代わりはいないが、近い存在はキリアン・ムバッペしかいない。ムバッペがマドリーへ移籍する意思があればためらわず2億€以上をパリへ払うだろう。

「成功したチームは変えない」のが組織運営の鉄則だ。チームの骨格を変えずに少しずつ世代交代を行い、若手有望株を青田買いして、育てる方針はタイトル獲得の有無に関わらず続くと思われる。

チームになれば勝利でき財政も拡大する

第一次ペレス時代は、毎年大物選手を獲得してチームに刺激を入れ、世界的な名声と財政の拡大を行ってきた。ベッカム獲得するまではタイトルと財政の双方を成功できたが、過度なスタープレーヤーへの依存はチームバランスを崩し、タイトル獲得ができなくなった。

09年に会長職に復帰したペレスは、初年度のロナウド、カカ、ベンゼマといきなり3選手もの大物選手を獲得した。ペジェグリーニ、モウリーニョと4年間でリーガとコパのタイトルしか獲得できず、再び第一次政権のときと同じ過ちを繰り返すかに思われた。

しかし、アンチェロッティが就任した1年目でコパと悲願のLa Decimaのダブルタイトルを獲得したことで少しずつ戦略は変わっていった。

2年目はチームのバランサーであったアロンソとディマリアを放出して、クロースとハメス・ロドリゲスの攻撃的選手を獲得した。クラブワールドカップまでは連勝を重ねうまくいっていたが、後半失速してタイトル獲得はできずに終わった。

ここでマドリーの首脳陣は気づいたのだろう。タイトルを獲得するためにはスター選手だけではダメだと。

アンチェロッティは解任され、ベニテスがやってきた。ここで、大物選手は獲得せず、ルーカス・バスケッツ、コバチッチ、ポルトで活躍したカセミロといった走れて守れチームに貢献できる選手たちを獲得した。

ベニテスはチームをまとめることができず半年で去ることになったが、大物を獲得せずチームに貢献できるタイプの選手を獲得したことは移籍市場での方針変更となるターニングポイントであった。

そしてジダンが就任してCL3連覇を達成した。ジダンはチームをいじることはせず、アンチェロッティとベニテスが残した遺産で勝ちまくりタイトルを獲得した。

タイトルを獲得したことが全てではないが、総予算は6億€まで拡大し、規模は年々拡大している。

20年前と違いマーケティングのためだけにチーム運営を行うことはマイナスでしかない。いつでもどこでも安く世界各国のサッカーが観れる時代に、スター選手が並んでも負けるようではファンは離れていく。

ガラクティコスの時代は終わった。

ビニシウスやルニン、カンテラーノたちを育てチームとしてタイトルを獲得する戦略はマドリーを成功に導くかはこれからわかる。アセンシオがビックネームへ進化している最中なのでまずは彼が試金石となるだろう。

今季のマドリーはより組織的なチームになる。

Real Madrid CF Santiago Bernabéu Stadium, Madrid HDR

メンデスの影響力とピントゥス残留

ロナウドは正式にユベントスへ

ロナウドは正式に9年間在籍したレアルマドリードを去り、イタリア随一のブッククラブユベントスへ移籍することになった。

マドリーの公式サイトでは大体的にロナウドへの感謝を伝え、ロナウドもマドリディスタへ別れの手紙を残している。

www.realmadrid.com

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ビデオは感動的にまとめられロナウドの手紙も感謝の気持ちが綴られている。ペレスとロナウドの間には決定的な溝ができていたと言われているが、そういうことはお互い公にせず双方のメンツを保った別れとなったのが印象的。

マドリディスタとしては感謝しかない。ロナウドがいなければCL3連覇はなかった。新天地でも活躍するだろうが、マドリーとの試合だけは眠っていて欲しい。

ありがとう、ロナウド!

ロペテギへの疑念

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さて、新シーズンまであと1ヶ月となった。オドリオソラの加入とアークラフ・ハキミのドルトムント移籍が公式に発表され、移籍の噂話も活況を呈している。

移籍の噂で気になるニュースが飛び込んできた。ハメス・ロドリゲスの再加入とロドリゴ獲得の噂だ。

まずハメスから。

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マルカでハメスがマドリー復帰を望むとある。バイエルンとの関係から一筋縄ではいかないそうだが、ロペテギも高く評価しており、マドリーへの帰還の噂が現実になる可能性はまんざらでもなさそうだ。

ジダン体制下では冷遇されベンチ要員となり、ネガティブな話題が目立ったが、バイエルンへレンタルされると前半は停滞したが、ハインケスへ監督交代してからは躍動してチームに欠かせない戦力となった。CL準決勝2legでベルナベウでみせたパフォーマンスは印象的でゴールも決めたことでマドリディスタへのアピールとなった。

ワールドカップでは活躍できなかったが、マドリーでの活躍できるだけの実力は十分にある。

次はロドリゴ

as.com

アンチェロッティがナポリの監督に就任したことでベンゼマがナポリに移籍する可能性を考慮して、ロペテギがロドリゴを望んでいるという噂。

彼はカンテラ出身なため、UEFAの下部組織がチームに一定数必要なルールを満たすうえ、マドリーのアイデンティティは教える必要がない。バレンシアでも昨季活躍し、スペイン代表にも登録されたので旬の選手といえる。

ハメスとロドリゴ、ロナウドが移籍して数日後に噂された両者の代理人はメンデス。

 

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サッカーファンで彼の存在を知らない人はいないだろう。ライオラと並んで世界で最も有名な代理人だ。メンデスは多数の有名な顧客を抱え、最も有名な顧客はロナウドとモウリーニョ。そして、新監督ロペテギの代理人でもある。

ロペテギはポルトガルのポルトの監督をした経歴がある。選手としても監督してもパッとしない経歴だったロペテギがポルトの監督になれたのはメンデスのお陰で、メンデスなしではスペイン代表の監督になることもできなかったそうだ。

メンデスはバレンシアの会長でシンガポール人のピーターリムと仕事をして、バレンシアの放出・補強を裏から牛耳っていた。リム政権下の初代監督、ヌーノはメンデスの顧客で新加入した選手のほとんどはメンデスが代理人を務めていた。

このような経緯から、自ら利益を得るためにロペテギを裏で操作しマドリーの補強へコミットしているのではないかというのは疑念を抱かずにはいられない。

ジダンがペレスですら予想していなかった辞任をし、新監督を早急に決めたいマドリーへロペテギを就任させ、ロナウドのユベントスへ移籍で手数料を稼ぎ、その後すぐに顧客であるハメスとロドリゴの噂をマルカとアスで報道させる。メンデスが中心にいることは明白だろう。

ハメスはマドリーでやれる実力はあっても、一度ローンで放出された選手が若手有望株以外で出戻りしたケースはない。ロドリゴに関してはマドリーでレギュラーで活躍できる選手だとは誰も思いまい。ましてやベンゼマの代わりを務めるのはまず不可能だ。

以上のことからメンデスの影響を強く感じずにはいられない。ロペテギがメンデスに強い恩義を感じていることも自らの補強リストではなくメンデスが望む補強リストを、ペレスに提出している可能性は否定できない。

モウリーニョが失敗したのはメンデスがドレッシングルームにまで入り、影響力を行使したことが原因の一つとされている。カシージャスとラモスはペレスにメンデスの出入り禁止を要求していたくらいだ。

ロペテギ体制で同じ過ちが繰り返されないことを祈るのみだ。

この疑念は移籍市場で誰が去り、誰が加入したかでわかるだろう。今のところ選手のなかにメンデスの顧客はいない。

明るい光、ピントゥスの残留

ジダンとロナウドが去り明るいニュースが少ないマドリーだが、フィジカルコーチのアントニオ・ピントゥスの残留はポジティブだ。

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ロペテギはジダンが成功した要員としてピントゥスを挙げておりクラブへ残留を求めていた。GKコーチのリョピスも同様に残留を求めていたそうだが、ソシエダに行ってしまった。

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両名を失わず、ピントゥスだけでも残ったのは大きい。CL3連覇したチーム状況とフィジカルの状態まで把握していた彼が残ったのはロペテギが成功するための鍵となるだろう。また、セラピストのハビエル・マージョも残留している。

選手の移籍はネガティブな話題が先行しているが、コーチはポジティブなので、プレシーズンに良質なトレーニングができるかどうかチェックしたい。

ロナウドショックでなかなか新シーズンへ期待より不安がよぎるマドリー。ネイマール、ムバッペ、アザール、ケイン、いずれか一人は加入することになる。もし誰も加入せずオペレーションが失敗した場合、ロペテギの成功は難しくなり、ジダンを予期せぬ辞任で失い、絶対的アイドルであったロナウドを放出したペレスへ飛び火する。そうなれば会長の椅子は即座に飛んで行く。

ジダンとロナウドを放出した代償はリーガかCL4連覇以外あるまい。今季は結果が残せなければ監督だけでなく、ペレスの時代は終焉となるだろう。ペレスよりのマルカですら擁護はしまい。

すでにマドリディスタからは厳しい目がむけられている。

 

 

 

 

 

 

ロナウドはユベントスへ

ロナウド移籍は決定的

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クリスティアーノ・ロナウド(33)はユベントスへ移籍することが決定的となった。

www.afpbb.com

移籍金は1億2000万€、年俸は3000万€、契約年数は2022年までの4年契約との報道がなされている。ドイツですでにメディカルチェックを受けたとの情報もある。

ロナウドの代理人メンデスは「もしロナウドがマドリーから去るならずっと感謝することになる。そして、新しいキャリアは素晴らしいチャレンジとなる」と発言していることからも、移籍することは99%決まりだろう。

www.marca.com

ロナウドは、16~17シーズンCL優勝後、ペレスが年俸の値上げを約束したが反故にされたこと、自身の後釜としてネイマール獲得をほのめかす発言をしたことへ不信感を募らせことが原因で移籍を決断したそうだ。

他にも脱税容疑の裁判に嫌気を指したこと、CL3連覇してジダンが去り新しいチャレンジを必要としたこと、子供の時からユベントスが好きだったこと、様々な理由が日々報道されているが、正式に移籍が決定した後に本人から語られることだろう。

ペレスが移籍を了承した訳

メッシと並んで一時代を築いたスーパースターの移籍金が1億€ほどしかないの驚きでしかない。昨年のネイマールの移籍金を越える価値はある。マドリーが高騰する市場でビッククラブなら誰もが払える額にしたのは、早急にロナウドの移籍を決定し、新しいプロジェクトを始めるためだ。

核となるのはもちろん彼、ネイマール。

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ネイマール、ムバッペと公式発表で合意を否定したが、水面下ではネイマール獲得へ向け確実に動き出している。スペインメディアもロナウド移籍でロナウド一色だが、ネイマール移籍へペレスが動いていることは公然の秘密となっている。

ワールドカップの新しいスターも新プロジェクトに含まれる。キリアン・ムバッペが候補だろう。

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アルゼンチン戦でのPKを獲得したときのドリブルの速さ、ゴールの精度、洗練され成熟したプレーは間違いなく新しいスターの到来を感じさせるものだった。

ネイマール、ムバッペの二人を同時に獲得するのはほぼ不可能だろうからネイマールが無理な場合はムバッペになるだろう。UEFAがパリのFFP違反の再調査を開始したため結果次第では両者獲得も有り得るのかもしれない。

ネイマール、ムバッペ獲得が無理なら、アザール、ディバラ獲得へ動くことになる。ただ、ネイマール、ムバッペ比較した場合、ランクは一つ落ちるイメージが強いので、あくまで最終手段だろう。

移籍市場ではなく現有戦力では、マルコ・アセンシオのブレイクにも期待がかかる。

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移籍1年目から活躍し、メンタルも非常に強い彼は、ロナウドの代わりになれる素質は十分にある。クラブも相当期待しており、新監督ロペテギもイスコと並んで重用しているのため、新シーズンはレギュラーとして活躍することだろう。

CL3連覇を達成し、ジダンが辞任し、ロナウド移籍が決定的となったことは「大きな変化」なので、新プロジェクトでの大幅な選手の入れ替えはないと予想している。

ソシエダからオドリオソラの移籍が正式に発表され、新プロジェクトは着々と進んでいる。

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ロナウド移籍の是非

ディ・ステファノ、ジダンと並ぶレジェンドとなったロナウドを放出することのダメージは当然ある。毎シーズン40ゴール以上を決め続け、重要な試合ではゴールを決める選手はメッシ以外いない。マーケティング面でもグローバルに影響力のあるロナウドを放出するのは痛手になる。

それでもクラブは移籍を了承し、新プロジェクトを始めるのは長期的な戦略から判断したためだろう。

ロナウドは今年34歳になり、トップレベルでプレーできなくなるのも時間の問題だ。あと3年もマドリーの要求するレベルを維持するのは困難だろう。年齢による衰えは誰であれやってくる。

また、彼はピッチ内外で多大な影響力があり一つの言動がメディアで大きく報じられチーム・クラブへ影響を与える。バルセロナと違い、「選手よりクラブ」の方針が徹底しているため、CL決勝後前からクラブへの不満を定期的に発言していたロナウドに見切りをつけたことも考えられる。

「レアルマドリードの流儀」のなかで、ディ・マリアとマケレレは年俸の増額を要求したが、選手の給与上限と階級が厳格に守られているため、去ることになったと書かれていた。過大な要求は絶対に受け入れない。選手側が折れない場合はどれだけ素晴らしい活躍をしてもマーケットへ向かう。ロナウドの放出もクラブの規律と価値を優先した結果ではないだろうか。

THE REAL MADRID WAY レアル・マドリードの流儀

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 そうはいっても結局のところ、新シーズンが開幕し、タイトルを獲得できれば成功でできなければ失敗の烙印をおされるのがレアルマドリードというクラブだ。ロナウドの移籍の是非はシーズンが終わってから評価されることになる。

今夏の移籍市場はロナウド移籍とワールドカップが開催されていることから、活況を呈することは間違いない。ジダン政権下の3年間移籍市場で沈静化していたマドリーも精力的に動くことになるだろう。

Gracias y Adios!!! Cristiano Ronaldo!!! Buena suerte!!!

ロペテギ体制の放出候補

<ロペテギの志向するサッカー>

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スペイン代表でロペテギが率いた2年間、ポゼッションを主体としたサッカーを展開していた。その中心にいたのはイスコだった。彼は技術なら世界一の選手といって間違いない。その選手を中心にチームを運営していたことからも、ポゼッション+攻撃的な価値観をもった監督といえよう。

ジダンとロペテギを比較すると、両者ともポゼッション志向だが、ジダンのほうが現実的で勝つためにはカウンターを狙う戦術をする。一方ロペテギは、どの試合でも主導権を握り、DFは高いラインを保ち、相手陣内でボールを回す理想主義者だ。

そうなると、ポゼッションに不向きな選手は放出されることになる。

では誰が放出されることになるのだろうか?予測してみよう。

 

 

<放出候補>

昨年のパフォーマンスと合わせて放出されそうな選手を並べてみよう。

 (可能性大)
  • ベイル〜最終盤でのパフォーマンスは印象的だったが、マドリーに来てから毎シーズン長期離脱を繰り返し安定的なパフォーマンスをみせたことは一度もない。CLの決勝後、移籍の可能性に言及したのもマイナス。ロナウドのような活躍をしてからじゃないと。スタイルもフィジカルとスピードを活かすタイプなので、ポゼッションには不向き。年齢を考えても今が売りどきだ。

 

  • マジョラール〜確定的。出た試合では高確率で点を決めていたが、印象的なパフォーマンスはみせられず。まだ若いので他のチームで継続的に試合にでることが必要だろう。

 

  • マルコス・ジョレンテ〜レンタル先でのアラベスでのパフォーマンスが印象的だったが、トップチームではインパクトを残せなかった。9月に行われたリーガ3節レバンテ戦で初先発したパフォーマンスで決まった感があった。クロースとダブルボランチを組んでいたが、完全に浮いていて、マドリーのレベルではないことを露呈してしまった。テクニカルでロペテギの好きなタイプだろうが、実力不足のため放出されるのは間違いない。

 

  • カシージャ〜昨年は一気に衰えた。コパでのパフォーマンスは最悪で、ナバスが休養のときに出場した試合でも低調なパフォーマンスに収支した。経営陣が新しいポルテーロの獲得を目指していることもあるので放出されるのは確定的だろう。
 (可能性中)
  • ダニ・セバージョス〜チームがリーガで低調なパフォーマンスだったのに引きづられて、セバージョスも良くなかった。技術は間違いなくマドリーでやれるレベルにあるし、スター選手が集まるマドリーにいても物怖じしないメンタルがあるのもいい。問題はフィジカルの弱さ。もっと走れてインテンシティがないと厳しい。ロペテギは好きなタイプだろうから、残留する可能性はある。残るか去るかはプレシーズンで決まるだろう。放出されるならレンタルとなる。

 

  • ルカ・ジダン〜第3ポルテーロだったため出場機会はリーガ最終節での消化試合1試合のみだった。ジダンが監督を辞めたので移籍することになるだろう。

 

  • アークラフ・ハキミ〜個人的には好きな選手。縦への推進力があり攻撃力が魅力で19歳と若い。カンテラーノなのもいい。彼もプレシーズンで去就が決まるだろう。ポゼッションサッカーで活きるタイプだと思うので、ロペテギは残す可能性は十分にある。

 

  • テオ・エルナンデス〜ジョレンテと同様、アラベスでのパフォーマンスを評価され加入。マルセロがいるため出場機会は限られた。前半戦は低調なパフォーマンスだったが、最終盤になり彼らしく思い切りのよい攻撃力を披露してくれた。彼も20歳と将来性はあるので、プレシーズンで去就が決まるだろう。

 

  • バジェホ〜ぺぺの後釜としてフロントに期待されて加入。途中不運な怪我もありインパクトのあるパフォーマンスはみせられなかった。スペイン代表ではサブとして途中まで同行しているので、ロペテギの評価は高いのだろう。おそらく残ることになるだろうが、プレシーズンで低調な出来に終わればレンタルに出される可能性もある。

 

  • コバチッチ〜本人が出場機会を求めて移籍を希望している。経営陣は放出を望んでいない。カセミロの控えとして素晴らしいプレーをしていたので、彼と同等の選手を獲得できた場合放出されるだろう。ポゼッション、カウンターどちらにも対応できるのも魅力的。最終的にはロペテギの判断になるだろう。
 (可能性低)
  • ロナウド〜CL決勝後のインタビューで移籍するニュアンスの発言をしたことが影響。ペレスもロナウドも残留が基本路線なのは間違いない。移籍する可能性は相当低い。もし、移籍するならよほど交渉がうまく行かなかったときだけなので、豪腕ペレスが自身のイメージを崩してスーパースターを放出することはないだろう。ロペテギは「メッシがNO1」と過去のインタビューで発言しているが、ロナウドを放出することは望んでいないだろう。試合に出れば必ず点を決めてくれる選手を放出するのは馬鹿げた行為だ。

<入れ替えは最小限>

ロペテギになっても選手の出入りは最小限に終わるだろう。ベイル、マジョラール、ジョレンテ、カシージャだけに終わる可能性もある。最新の報道によると、ロペテギは、ジダン体制下でフィジカルコーチだった、アントニオ・ピントゥス。GKコーチのルイス・ロピスの両名の残留を希望しているそうで、CL3連覇のチームの基盤を継続する意向だ。

また、アシスタントコーチにはグティの入閣も検討しているとの情報もあり、継続とマドリーのレジェンドの力を借りてチーム運営を行いたい意図が垣間見える。

ワールドカップが盛り上がっているが、マドリーのチーム作りは着々と進んでいる。

 

 

今夏大型移籍はあるか

Real Madrid

<感動的な会見>

紆余曲折を経てロペテギが正式に新しい監督に就任した。

ベルナベウのパルコで行われた就任会見でロペテギは感極まって泣いていた。彼の家族も泣いていたところが感動的だった。代表の監督をワールドカップ開幕の前日に解任され、スペイン中のマスコミから非難轟々だったため家族としては様々な思いが駆け巡ったのだろう。彼の活躍を祈りたい。

<久しぶりの大型移籍は実現するか>

ワールドカップと並行して移籍市場も活発な動きが始まっている。

6月15日、マドリーは、ブラジル人ストライカー、ロドリゴ・ゴエス(Rodygo Goes)の獲得を発表している。17歳と未成年のため、正式に加入するのは今年の冬の移籍市場となっている。

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サントス所属の若手有望株選手で、キレのあるドリブルが印象的な選手。技術的にも高いレベルにあり、ネイマールに似たタイプにみえる。

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個人的に、ビニシウス(Vinicius)より将来性を感じる。近年のマドリーは将来性豊かな若手選手を青田買いしている。第一次ペレス政権ではそのときの旬の選手を獲得していたのとは正反対のポリシーだ。おそらく、移籍金高騰が理由だろう。

昨年のネイマールの移籍で更に高騰したため、当分の間方針は変わらないと思われる。

3年間大型補強せず、若手有望株を買う方針のペレスが今夏、大型補強する可能性はあるだろうか。

3年間連続でCLのタイトルを獲得しており、「成功しているチームの補強は最小限」は基本路線だ。ジダンの間は大型補強は一切行われなかった。

デ・ヘアとムバッペの補強には動いたが、前者は移籍市場最終日でFAXが届かない事務的ミスで破綻になり、後者は、出場機会が確保できない理由からパリに移籍することになった。

ジダンが監督の間もビックネームの獲得には動いているたため、今夏は獲得する可能性は高いと思われる。監督が新しく代わったこともそうだ。

最大の補強ターゲットは、もちろんネイマールだ。

ペレスも、「ネイマールはマドリーにいればバロンドールを獲得するのは簡単になる」と公に発言している。

会長としても、そろそろ自らの手腕を世界にみせたいところだろう。

ネイマール以外だと、アザール、レバンドフスキ、サラー、ケイン、といったところか。

アザールはペレスが望めばすぐに獲得できそうだが、今のマドリーでポジションはあるのか疑問。あと、ビックゲームで活躍できない印象強いので不要かと。

レバンドフスキは30歳を超えているし、ロナウドの補完を考慮するとベンゼマのほうが優位になるのでこちらも必要としていない。

サラーは、ベイルとタイプが同じなのでベイル売却がまず先だろう。彼のようなタイプはマドリーに入るとおもしろそうだ。

ケインは、すべての能力が平均的に高く、新しいガラクティコスにうってつけの人材。しかし契約を更新したため消滅したと考えていい。

ただいずれも、ネイマールと比べるとスター性はないのでネイマール一択しかない。

ネイマール加入すると戦術は変わるだろうから、楽しみではある。

彼以外にワールドカップでニュースターが表れれば、間違いなく獲得するだろう。そちらのほうがマドリディスタとしては楽しみだ。