レアルマドリード情報

世界一偉大なクラブ、レアルマドリードについて書いています

プレシーズン開始

昨シーズンのイメージ払拭と久保加入

19-20シーズンのプレシーズンが始まっている。昨年はジダン辞任、ロペテギがスペイン代表監督を電撃的に解任され就任したもののクラシコで惨敗によりわずか3ヶ月で解任、後任はカスティージャの監督だったソラーリが暫定就任した。チームを立て直し正式就任したものの年が変わってからは不安定な戦いが続き、1週間でクラシコで負け、CLでアヤックスに敗退してソラーリは過去の人となってしまった。その後モウリーニョの就任が有力視されたものの、ジダンが1年もせずに戻ってくることになるという、ジェットコースターのようなシーズンとなった。

シーズンが終わってからは新加入選手の獲得ラッシュが続いた。フランクフルトからFWヨビッチ、チェルシーのFWアザール、リヨンからDFメンディ、サントスからFWロドリゴと1ヶ月でお披露目された。シーズンが終わってから久しぶりの大物加入が決まったことで、マドリディスタは昨シーズンの最悪なイメージは払拭され、新シーズンへ向けワクワクと期待が高まることになった。

7月9日にカナダ・モントリオールで始まったトレーニングでは連日ダブルセッションが行われ厳しい練習となっている。

印象的なのはマルセロ。

昨シーズンはフィジカルコンディションが良くなく、画面越しでも体重オーバーであることがわかった。ロペテギ時代は孤軍奮闘していたが、ソラーリに変わってからは相性の悪さからか急激にパフォーマンスが低下していた。

それがプレシーズンの様子を見る限り体が一回り小さくなり体が絞られていることがはっきりとわかる。asの記事でもマルセロの体重が6キロも落ちて鍛えられていることが紹介されている。

as.com

新加入のフランス人メンディとの競争、ジダンが戻り低下していたモチベーションが高まっていることがプラスに働いている印象。また、ビニシウス、ロドリゴ、カセミロ、ミリタオとブラジル人が2人増え5人になったことも好影響を与えているのかもしれない。異国で同じ文化背景を持った者同士が集まると仲良くなるものだし、サッカーに限らず生活面でもプラスに働く。今年のマルセロはやってくれそうだ!

そして、我々日本人にとって忘れてはいけないのは久保建英のマドリー加入だ。

www.realmadrid.com

マドリー公式ホームページでも久保特集は頻繁に公開されており、マドリーがアジアマーケットを意識していることが窺える。スペインメディアでも久保のことを盛んに取り上げており「すぐにトップチームで起用できる!」「ビニシウスと同じエリート路線!」といった、煽り記事が書かれている。日本の大手既成メディアでも「久保がクロースからパスされベンゼマのゴールをアシストした!」と練習の一コマを大げさに報道されていることから、久保が移籍したのがどういう場所なのかサッカーに詳しくない人でもわかることだろう。

日本人マドリディスタとしては久保加入は率直に嬉しいし、トップチームで成功してほしい。今季コパ・デル・レイの試合で出場することになるだろうから、そのときはお祝いだ。トップチームの試合に出るだけでも大変なのがレアルマドリーなので、日本人、いやアジア人としてはじめてマドリーのトップチームで出場したとなれば素晴らしいことだ。

ただ、久保よりマドリーがどういうプレーをして勝ちタイトルを獲得することのほうが遥かに重要だ。中心選手となるであろうアザールがどれほど活躍できるか鍵になりそうだし、CL3連覇という偉大な記録を達成したジダンがクリスティアーノロナウドがいないチームを再建し、またタイトルを獲得できるのかどうか興味は尽きない。

同じ日本人だから久保への興味は高くなるものの、基本的に今季マドリーが新しい時代へと進むなかでの一つの要素という位置づけだ。彼への期待値は高くなっているが、メディア、マドリディスタからのプレッシャーに負けず、活躍してほしい。

ベイルの去就

ベイルは、フロント、監督、マドリディスタから見放されているにもかかわらずプレシーズンに帯同しているのが不思議でならない。ベイルと代理人はマドリーでハッピーであり残留することをメディアで発言しているが、真意がわからない。2000万€近いサラリーのため?家族がマドリーの生活を好んでいるから?それとも意地?真実はわからないが、いずれにせよ残ってもベイルの居場所がないことは明白だ。もし残ったとしてもジダンが起用することはないし、マドリディスタから支持されることはまずない。

個人的にもベイルのプレースタイルは好きじゃないし、ファンに向けてのメッセージもほとんどないため早く他のチームへ移籍してもらいたい。

状況が複雑になっているのは、昨シーズン、ユナイテッドに移籍させなかったペレスの失策だ。移籍期間中に解決策を探し出し放出してもらいたい。

ポグバかそれとも…

新シーズンの最後の補強ピースとなるのがポグバ。ジダンが獲得を熱望しているのは周知の事実であり、アザールよりも優先順位は高かったとの報道もあったくらいジダンはポグバを求めている。

ペレスはポグバの代理人ミーノ・ライオラのことを好ましく思っておらず獲得をするのを躊躇していたようだが、ジダンからの要望に圧され移籍交渉を行っているそうだ。

問題はユナイテッド側がポグバ移籍をまったく容認していないこと。選手、マドリー側は条件面で合意しているものの、ユナイテッドがネイマールに次ぐ移籍金を払うことを求めているため交渉は進んでいないようだ。プレミアリーグの移籍期限が8月6日までと期日が迫っているため、移籍が実現するかはわからない。

個人的にはポグバよりカンテラーノを登用してほしい。レンタルで移籍しているオスカール、カスティージャのフランチュ、フィダルゴ、セオアンと有望な若手がいるので彼らにチャンスを与えてもらいたい。カンテラから上がってきた選手が活躍するのをみるのは嬉しいし、ワクワクする。

また現有メンバー、イスコ、モドリッチ、クロース、カセミロ、バルベルデと(セバージョスはアーセナルかスパーズへの移籍がほぼ決定している)世界トップレベルのセントロカンピスタが揃っているので、ポグバを莫大な金をかけてまでとるメリットは感じない。アセンシオ、ブラヒムも中盤でプレーできるのも大きい。昨シーズンの汚名を晴らすため選手たちのモチベーションも高いだろうから、中盤は外からではなく今いるメンバーで戦ってもらいたい。

21日のバイエルンとのプレシーズンマッチ初戦で、どのようなコンセプトでプレーするのかを注目したい。新シーズンがはじまるのが待ち遠しい。

Estadio Santiago Bernabéu II, Madrid, 20150427